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冷静と情熱のあいだ(パーパス編)

ここ数年「パーパス」を制定し公開する企業が増えています。

パーパスは企業の存在価値や存在理由を表現したメッセージと定義されているのですが、ミッション、ビジョン、バリューと何が違うのでしょうか。

ミッション:企業が社会に対して「なすべきこと」/ビジョン:企業・組織が目指す「あるべき姿」/バリュー:企業・組織の構成員が具体的に「やるべきこと」なのでパーパスは違うよね。。。

ん?誰かが、定義をやりくりして、新しいブームを作ろうとしていないかな?

自社への理解を深め、その企業固有な経営課題を解決する手法としてメッセージを発することは大切です。

但し、そこにはメッセージの受け手の腑に落ちるものがなければ、ただの心地よい言葉としてパーパスのレッドオーシャンに埋没してしまいます。

「他社に後れを取らない」「企業メッセージを埋没させない」ために新しく市民権を得た「パーパス」という枠組みに飛びつくことは時間、お金の無駄につながります。

パーパスを制定するのであれば、既にあるミッション、ビジョン、バリュー、行動基準、企業理念などの再構成も含め、メッセージの受け手であるステークホルダーの腑に落ちるものに体系化する必要があります。

また、メッセージ設定プロセスの中に周知施策の検討も組み込み、せっかく決めたメッセージが一定期間放置されることがないようにすべきでしょう。

熱い気持ちを冷静に伝達させる戦略性が求められますね。