①徒然ブランディング

①徒然ブランディング · 10日 1月 2025
一般的にブランドで「嫌われる」は決して好ましいことではありません。 しかし、自由経済社会においてシェア100%を維持し続ける商品やサービスがほぼ見られないことから、ブランドには①好かれる②意識されない③嫌われる/という3つの態度を受け入れるころは避けられません。一定数からは「嫌われる、あるいは無視される」ことは頭に入れておくべきです。...
①徒然ブランディング · 04日 12月 2024
事故や事件があって、その原因を作った当事者として世間にクローズアップされることはメディアやネットでほぼ毎日あることです。 先に例示した石油ファンヒーターの死亡事故やタイレノール毒物混入事件、札幌すすきのタイヤのマルゼン騒ぎなど、有名になればなるほどその対応に時間と費用がかかってしまいます。...
①徒然ブランディング · 04日 12月 2024
タイレノールを服用した人が次々亡くなる事故が起きた際、第三者による意図的な犯行なのか、それとも生産過程で生じた問題なのかもわからない中、CEOのジェームズ・パーク氏は自社には責任がないと言い逃れをすることもなく、すぐにマスコミを通して「アメリカの消費者にタイレノールを一切服用しないこと」という旨の警告を発信し、自主的に商品の回収を行いました。 同社が行った情報公開は、当時衛生放送を使った30都市にも渡る同時放送、専用フリーダイヤルの設置(事件後11日間で、136,000件の電話があったため)、新聞の一面広告、TV放映(全米85%もの世帯が2.5回見た計算になる露出回数)と、当時の考え得るありとあらゆる手段を講じたそうです。 ここでは重要な情報を包み隠さず発信し続け、マスコミからの厳しい追及を受けても決して委縮せず、常に誠意ある対応を取り続けたことです。 「タイレノール事件」の発生後、ジョンソン・エンド・ジョンソンはマスコミ各社への情報公開と共に、即刻今までにないタイレノールの新パッケージの開発に着手しました。 それは、異物混入を防ぐために作られた「3層密封構造」と呼ばれる特殊な形状のパッケージで、革新的な仕組みとして話題を呼びました。なお、この時に開発されたタイレノールのパッケージは、異物混入を防ぐ業界のスタンダードとして、今でもアメリカの内科医や薬剤師からの多くの支持を得ています。 全米の店頭から姿を消したタイレノールを復活させるために、ジョンソン・エンド・ジョンソンは、事件の直後から2ヶ月に渡り、可能な限りの状況説明に尽力しました。 それは消費者だけに留まらず、医師やその他関係者に向けても繰り返しプレゼンテーションを行い、できる最大限の対応の結果、タイレノールは数多くのお客様との信頼関係を修復するに至ります。 その結果、同社は「タイレノール事件」の発生からおよそ2ヶ月後にあたる、1982年12月にはなんと事件前の売上の80%にまで回復しました。 亡くなった方がいるのでハッピーエンドとは決して言えない話ですが、このように振舞える企業と商品はさらに大きな信頼や信用を得たと言えるでしょう。 テクニカルな手法や理論的なアプローチも大切ですが、その背景に必要な「ブランド成長に必要な何か」を探るのってワクワクしませんか。
①徒然ブランディング · 29日 11月 2024
11月27日札幌すすきので放火事件が起こりました。ニュースで見た方も多いのではないでしょうか。 ただし今回ブランドの面から語るのは、火災に見舞われたガールズバーではありません。 そのブランドは「タイヤのマルゼン」。CMで「タイーヤ・マルゼン、タイヤ・マルゼン」と言えばお判りになると思います。 マルゼンとすすきのの放火?...
①徒然ブランディング · 20日 11月 2024
今回は、自社の商品やサービスで問題が発生したものの自社の責任外の出来事で避けようがなかった場合、もしくは自社の責任外の可能性は高いもののそれを完全に否定しきれない場合の対応についてお話します。...
①徒然ブランディング · 20日 11月 2024
パナソニック(当時松下電器産業)の石油ファンヒーターの不完全燃焼事故は2005年でしたが、当時TVCMを全て謝罪と製品回収に切り替えました。当然と言えば当然ですが、事業部毎にビジネスを展開していたパナソニックがそれを行うためには経営トップだけでなく他の事業に関わる人たちもパナソニックという会社としてそうすることが正しいとすぐに判断し、実行に移したという点では、不幸な事故に対し可能な限り誠実な対応の一つだったと思います。 そして時が流れ2023年10月のことですが、我が家の朝刊チラシにまたパナソニックから当時の製品回収の案内が入っていました。 事故自体を覚えている人も少なくなっているし、製品回収だって進んでいただろうに「未だになかったことにせず、続けている」その姿には驚きと共に誠実さが強く感じられます。 実は、同じ時期に石油ファンヒーターの死亡事故を起こした会社がありました。その会社は事故を知りながら初期対応も事実確認も遅れたことで世間から逃げたとの烙印から信用を完全に失墜してしまいました。 また、自動車用品メーカーのタカタで起きたエアバッグ誤動作による死亡事故の例もあります。 事故当時、「ホンダの仕様書通りであり責任はない」と突っぱねた後に原因がタカタにあることが判明し、最終的には事業継続が難しくなり米国企業に経営が移りました。 その米国企業の親会社は中国にあるとのことで、日本にとっては技術流失の損害も被ったことになります。 「責任はない」と言い切って顧客であるホンダの責任であると発言した真意は分かりません。 嘘をついていたのか、そのような報告が現場から上がっていたのか、どちらにせよ対応を誤ったことに違いはありません。 このような問題が起きた時にどのように受け止め、対応するのかで結果は大きく変わることなんて、想像がつくだろうに、、、 困った時にどのように判断し動くかにより、その人の心根や強さが分かります。 法人という人も同じなのだと思います。
①徒然ブランディング · 17日 11月 2024
前回、不祥事または不祥事を疑われる事柄が明らかになった際のパターンを9つ分けてみましたが、今回はその内の A:事実だった &(①認めて必要に応じて謝罪 or ②否定して逃げ切り or ③時間稼ぎ)のパターンがブランドにどのような影響を及ぼすか考えてみます。 一般的には、①が正しい、②は間違い、③も限りなく間違い、という意見だと思います。...
①徒然ブランディング · 16日 11月 2024
世の中、不祥事と指摘され世の中から非難される事柄がほぼ毎日のように起きています。情報源が文春砲にせよ新聞にせよ、指摘された側の対応は①すぐに認めて謝罪する②事実無根と否定する③よく分からないから調査すると保留する/の3つに分類されることが多いです。そこは芸能界も政治や経済界も同じに見えますね。...
①徒然ブランディング · 04日 11月 2024
今年の始めJMAのマーケティングの定義が改訂されました。前回は1990年なので34年ぶりです。 特徴は「価値の共創」「ステークホルダーとの関係性」などの文言が加わったこと、またマーケティングが「市場創造のための総合的な活動」から「持続可能な社会の実現のための構想でありプロセス」と表現が変わりました。...
①徒然ブランディング · 01日 10月 2024
多くの会社が「ブランド戦略」や「ブランディング」に大きな期待をかけて、様々な活動を社内で展開しています。 トップの指令で動き出すことが多いようですが、組織化し社内の統一した活動を仕立ててゆくとなると、その組織が大きければ大きいほど、中間層で話が拡散してしまい、まとまった答えを出すのが大変になりがちです。...

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